聖学院100周年記念
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聖学院大学
『自由とは未来への選択』

新しい人、新しい大学へ

憲法制定の11月3日の前に10月31日宗教改革記念日がある、この順序は偶然ではない。憲法の外面的自由に宗教改革の内面的自由が先行せねばならない。なぜ聖学院大学は宗教改革記念日を創立記念日としたか。聖学院の存在はメッセージなのである。アメリカのジャズバンドで有名になった若い日本人バンドマンの言葉を聴いた。単なる音を出すテクニックではない、メッセージをもつことだ、と言った。テクニックだけの大学がある、しかし聖学院大学にはガルストのMy Life Is My Messageというメッセージが音を立てている。聖学院大学の存在が日本へのメッセージと化さねばならない。聖学院大学は、そこで古い人のトラウマは癒され、新しい人への動き出しが起こる、「敵意を滅ぼし、和解を達成する新しい人」が新しい日本をつくり出すのである。
ひとつ大江さんに賛成できないことがある。大江さんは、「新しい人になるほかないのです」と若い人びとに訴えながら、もう自分は「もう老人の年齢まで生きて、古い人だ、新しい人になれなかった」と言う。いや、それは間違いだ。キリストは、老学者ニコデモにも新しい人になれることを語った。歳をとっても人間には自由があるからだ。だから新しい人になることができるのだ。何回、何十回山手線をぐるぐるまわっても、かならず新宿が来る、そこで乗換えのメッセージが響く。聖学院大学は、その新宿駅のような乗換えが起こる場所なのだ。聖学院で立ち上がれ、そして乗換えよ。未来は現在の延長ではない!オリンピック野球の監督となった長嶋茂雄氏は、驚いたのだが、選ばれた選手団を「伝道者」になれと訴えた。いや諸君こそそのメッセージの「伝道者」となるのだ。ガルスト的生き方を継承せよ。諸君への人生が日本へのメッセージとなる。
本館の壁にギリシャ語文字で書いてある「真理はあなたがたを自由にする」という言葉、聖学院大学の追及する真理は、この自由をもたらす。聖学院大学はその自由の大学である。
自由とは自分が動かずあれこれ商品を選択するようなことではない。自分が働くこと、自分自身を動かすこと、自分の未来、日本の未来を選択することだ。聖学院から未来へ、聖学院大学は新しいミレニアムのための新しい大学である。だからこの日われわれは、大学のミレニアム希望の讃歌を高らかに歌って、ガルスト到来から120年、聖学院100年、聖学院大学15周年を記念したい。神が聖学院大学を祝福してくださるように。アーメン。

(2003年10月31日
オール聖学院100周年・聖学院大学創立15周年記念講演会)

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講演する大木英夫理事長
大学本館に掲げられた標語。上段が「敬虔と学問」、下段が「真理はあなたがたを自由にする」という意味
関連ページ:聖学院エピソードから「ピエタス・エト・スキエンティア」「ヘー・アレーセイア・エリューセローセイ・ヒュマース」を参照