学生の憩いのスペースが拡充
チャペルと関連施設の完成によって、学生にとってのさまざまな活動の場、憩いの場が生まれます。チャペル建設は、もともと短期大学の卒業生の声によって進められ、その後、聖学院全学の目標となったという経緯もあり、チャペル内には短大記念室が設けられます。
礼拝堂は東西に若干長い楕円形で、西側に講壇、その後方に洗礼槽、さらに二階部分に将来パイプオルガンを設置するためのスペースがあります。ステンドグラスも設置されます。座席は一階、二階合わせて約1000席あります。
2004年度のクリスマス礼拝と卒業式、2005年度の入学式以降は式典はチャペルで行われることになります。また、日常の全学礼拝のほか、学生が祈祷や瞑想したいときに利用できる特別な場所、神聖な空間として機能するでしょう。
関連施設では、学生食堂や学生ホールなどが設置される会館には、一階にインターネット・カフェが設けられ、インターネットを利用しながら、友人と憩い、交流することができます。また、特別食堂では、チャペルで結婚式を行ったあとに披露宴を催すことができるようにする計画もあります。
キャンパスの改善とともに自然との共生を考える
緑聖ホールが設置される建物には緑聖教会が入ります。緑聖教会は、地域の教会としての日曜日の礼拝や木曜日の祈祷会などの活動をチャペルと緑聖ホールなどを拠点として行います。伝道の場、また、研究の場として活用されるでしょう。
近隣の皆さんにも、地域の風物詩のひとつとしてチャペルのたたずまい、そして礼拝の賛美歌とカリヨンの音になじんでいただければと思っています。
チャペルの前には、欧米の大学によく見られるクワドラングルという芝生の中庭を設けます。ここも学生たちが友人とくつろげる場所になります。さらに、鴨川沿いにグラウンドが造成されます。北のグラウンドの脇道には桜並木を植える予定で、この桜が花開く日も楽しみです。
鴨川の自然回復も、周辺を整備する中で考えなければならないでしょう。自然との共生は今日的なテーマでもあり、現在、進められている「蛍再生計画」とも連動させて、周辺の自然の大切さを考えることができればと思います。このたび、キャンパス美化委員会を設立しました。現在は教職員によるものですが、ゆくゆくは学生の参加も募ってキャンパスの美化、周辺の自然との共生に取り組める活動環境を作りたいと考えています。
ビジョンを持って少しずつ努力すれば、いつかそれが実現できることを、チャペルの完成が証明してくれるでしょう。これからも時間はかかるかもしれませんが、チャペルのパイプオルガン設置、迎賓館、南キャンパスのバラ園、武蔵野の森など、理想の実現のために努めてまいります。保護者の皆様、大学後援会・同窓会、短大緑親会・緑朋会の皆様には、今後とも温かく見守っていただければと切に願っております。
(2003年11月10日記)
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